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緑内障手術

緑内障の治療の基本は、その人にとって安全と考えられる範囲まで眼圧(目のかたさ)を低くすることです。治療の順序としては、通常は1)薬,2)レーザー治療,3)手術の順に行いますが,緑内障のタイプによってはすぐさまレーザーや手術が必要な場合もあります。

急速に眼圧が上昇する「急性緑内障」の場合には、一刻を争う治療が必要です。一方、ゆっくりと眼圧が上昇してくる「慢性緑内障」では薬による治療を優先 し、不十分な場合に手術へと踏み切ります。いずれのタイプでも手術の基本は、房水の流れをよくするための通路の改修やバイパスにより眼圧を下げることです。

以下に代表的な緑内障手術について、お示しします。

1)レーザー虹彩切開術

急性緑内障に対して行う治療法です。

レーザー光線で虹彩(茶目)の端に小さな穴をあけ、房水(目の中を栄養している水)が流れる バイパスをつくります。術後に炎症のために少し霞むことがありま すが、数日で改善します。基本的には外来でできますので、入院の 必要はありません。

レーザー虹彩切開術

2)線維柱帯切開術

慢性緑内障の初期から中期に対して行われる手術法です。

房水の流れ出るときに最も抵抗となっている部分(線維柱帯)を切り、房 水の流れを良くします。通常は1週間程度の入院が必要です。術後 に出血のために少し見にくくなることがありますが、2~3日で改 善します。

線維柱帯切開術

3)線維柱帯切除術

末期の慢性緑内障に良く用いられる手術法です。

房水の流れる通路が詰まってしまうため、新しく房水の流れる通路をつくります。 その結果、房水は強膜(目の壁)のすき間を通って、結膜(白目) の下まで流れるようになります。眼圧を十分に下降させることが出 来ますが、術後の眼圧の微調整が重要となります。通常、10日~ 2週間程度の入院が必要です。

線維柱帯切除術

府立医大眼科では、患者さんそれぞれに最も適した術式を患者さんに 十分に納得していただいた上で行っております。

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